整形外科とは
首から下の部分全般を対象に、骨・軟骨・関節・筋肉・靱帯・腱・神経などの運動器に生じた機能障害や外傷に対する専門的な診療を行うのが整形外科です。運動器は姿勢や動作の制御といった日常生活に欠かせない機能を担っており、不具合があれば生活の質が大きく損なわれます。整形外科では、機能回復に加え、痛み・しびれ・こわばり・動かしにくさなどの症状を緩和させる治療を行っています。
当院では、整形外科専門医として長年研鑽を続けてきた院長が診療を行っています。その上で患者さまの状態やライフスタイルなどにきめ細かく合わせた治療をご提案し、患者さまと相談しながら治療方針を決めています。また、痛みなど症状のお悩みに対しては、痛み止めや温熱療法といった緩和治療に加え、筋力や柔軟性のアップ、関節可動域改善などによる根本的な解決につながる治療も重視しています。当院には経験豊富な理学療法士やトレーナーが多数在籍しており、専門医と連携して症状の原因にアプローチする最適な運動リハビリテーションを行っています。スポーツ障害に関しても、徒手療法、運動療法、ストレッチ指導、術後リハビリテーションなどからより早い機能回復と再発防止、パフォーマンスアップにつながるメニューを組んで治療をサポートしています。
慢性的な痛み・しびれ・こり・動かしにくさなどの症状がある方、動作・運動・姿勢などに不安や違和感がある方、スポーツ障害でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
整形外科受診をお勧めする症状
対象部位
- 首
- 肩
- 肘
- 腕
- 手
- 手首
- 手指
- 背中
- 股関節
- 太もも
- 膝
- ふくらはぎ
- 足首(足関節)
- 足
- 足指(足趾)
症状
- 首や肩のこり
- 腰痛
- 膝痛
- 筋肉痛
- 関節痛
- すり傷・切り傷
- 骨折・脱臼・打撲・捻挫・肉離れ
- こわばり・違和感
- しびれ
- 動かしにくさ
- 手外科疾患(突き指・ばね指・腱鞘炎・手根管症候群など)
- 上肢(腕)や下肢(脚)に生じる運動障害・知覚障害
- スポーツ外傷・障害・故障
- 骨粗鬆症
- 交通事故、労災
整形外科疾患と症状
痛みやしびれといった症状に加え、動かしにくい、こわばる、違和感があるなどの症状もあります。
首や肩の痛み・こり
- 頚椎(けいつい)捻挫(むち打ち症や寝違えなど)
- 頚肩腕(けいけんわん)症候群(首から肩、腕にかけての異常)
- 頚椎椎間板ヘルニア
- 頚椎症性脊髄症
- 変形性頚椎症
- 頚椎症性神経根症
- 黄色靱帯骨化症、頚椎後縦靱帯骨化症
- 脊髄腫瘍
- 胸郭出口症候群
- 頚髄損傷
- 外傷性頚部症候群 など
肩の痛み・腕が上がらない
- 肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)
- 肩腱板損傷
- 石灰沈着性腱板炎
- 肩関節前方不安定症
- 拘縮肩、凍結肩
- 上腕二頭筋腱炎
- 変形性肩関節症
- 肩インピンジメント症候群
- 反復性肩関節脱臼
- 野球肩 など
肘の痛み
- 変形性肘関節症
- テニス肘(上腕骨外側上顆炎：じょうわんこつがいそくじょうかえん)
- 野球肘(離断性骨軟骨炎・内側側副靱帯損傷など)
- ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)
- 肘部管症候群
- 肘内障(ちゅうないしょう)
- 肘関節内遊離体(肘関節鼠・肘関節ネズミ)
- 上腕骨顆上骨折 など
腕・手のしびれ
- 頚椎椎間板ヘルニア
- 手根管症候群
- 肘部管症候群 など
手・指の痛み、変形
- ばね指(腱鞘炎)
- 関節リウマチ
- 突き指(槌指)
- デュピュイトラン拘縮
- 手指変形性関節症(へバーデン結節・ブシャール結節)
- キーンベック病
- マレット変形
- ガングリオン など
腰・背中の痛み
- ぎっくり腰(急性腰痛症)
- 腰部脊柱管狭窄症
- 腰椎分離症
- 腰椎すべり症
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 骨粗鬆症
- 変形性腰椎症
- 脊椎椎体骨折(圧迫骨折)
- 脊柱側弯症
- 黄色靱帯骨化症、後縦靱帯骨化症 など
下肢のしびれ
- 腰部脊柱管狭窄症
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 慢性閉塞性動脈硬化症(ASO) など
股関節(鼠径部)の痛み
- 変形性股関節症
- 単純性股関節炎
- 特発性大腿骨頭壊死症
- 発育性股関節形成不全、臼蓋形成不全
- 股関節唇損傷
- グロインペイン症候群(鼠径部痛症候群)
- 大腿骨頚部骨折
- 骨盤骨折
- 恥骨結合炎
- 股関節インピンジメント症候群(Femoroacetabular impingement , FAI) など
膝の痛み
- 変形性膝関節症
- 半月板損傷
- 膝靱帯損傷
- 膝蓋腱炎
- 鵞足炎
- オスグッド病
- 離断性骨軟骨炎
- 骨壊死
- 膝靱帯損傷(内側側副靱帯損傷・前十字靱帯断裂)
- 膝蓋骨脱臼
- 膝蓋大腿関節症
- タナ障害
- 膝蓋下脂肪体炎
- ジャンパー膝 など
すねの痛み
- ふくらはぎの肉離れ
- シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎：けいこつかろうせいこつまくえん)
- 脛骨・腓骨の疲労骨折 など
足首・足の痛み
- 扁平足
- 足底筋膜炎
- 足関節捻挫(足関節靱帯損傷)
- 疲労骨折
- 種子骨障害
- アキレス腱付着部炎
- 足根洞症候群
- 足関節インピンジメント症候群(フットボーラーズ アンクル)
- 腓骨筋腱脱臼
- 腓骨筋腱炎 など
足指の痛み
- 巻き爪
- 陥入爪
- 外反母趾
- 痛風
- モートン病 など
交通事故に遭ってしまったら
交通事故に遭ってしまった場合には、痛みなどの症状がなくてもできるだけ早く整形外科を受診するようお勧めしています。
事故後は痛みを自覚しにくく、数日後に痛みが出てくるというケースは少なくありません。また、一般的な怪我と異なり、交通事故は身を守る余裕なく急激に大きな衝撃を受けますので、当初はなんともないように感じ、日を追うごとに痛みが悪化し、後遺症が残って日常生活に支障を及ぼすこともあります。特に、「頚椎捻挫」「むち打ち症(外傷性頚部症候群)」は、痛み、しびれ、めまい、吐き気など様々なつらい症状を伴いやすく注意が必要です。こうした交通事故の怪我も、早期に適切な処置・治療を開始することで、深刻な症状まで進ませずに早期に治せる可能性が高くなります。
当院では、患者さまのお話をしっかり伺って状態を確認した上で検査し、総合的な判断をもとに診断し、必要な治療についてわかりやすくご説明しています。患者さまと相談しながら治療方針を決めていますので、気になることがありましたら些細なことでも気軽にご質問ください。
なお、事故に遭ってから速やかに整形外科を受診することで保険会社との交渉もスムーズになります。逆に受診が遅くなってしまうと交渉が困難になる可能性があります。交通事故に遭ったら、できるだけ早くご相談ください。